親切は他のお客さんのためにならず

元バイトが見た「コンビニ24時」

コンビニには実に様々なお客さんが来ます。

その年齢層は幅広く、高齢のお客さんも少なくありません。

特に私が勤務していたお店は、周りに病院がいくつかあった関係で、他の店よりもお年寄りや体の不自由なお客様が多かったかもしれません。

足が悪い人や、動きが鈍い人も多かったです。

そんなお客さんにはできるだけ親切に対応するようにしていました。

ただ、ピーク時となると、ちょっと難しかったです。

土日勤務のスタッフが、あるお客さんにとても親切にしてしまったために、平日にも同様のサービスを求められたことがありました。足の悪いお客さんに変わって、購入する商品を売り場に取りに行ったり、コーヒーをイートインに運んであげたりしていたのです。

私のバイトしていたお店は周辺にオフィスビルも多かったので、土日に比べ平日は忙しい店舗で、平日のランチタイムはレジに長い長い列ができるピーク時。にも関わらずそのお客さんはその時間帯に来店され「昨日は店員さんがうどんを取ってきてくれた」と言うのです。



レジに列ができる中、私は商品を探しましたが、うどんと言ってもいろいろ種類があります。そしてどうもその「温かい天ぷらうどん」はすでに品切れになっていたようです。

それを伝えると「他に温かい麺類はどんなのがありますか」とさらに聞いてきます。「天ぷらそばとラーメンはあります」「どんなラーメンですか?」「普通の醤油ラーメンです」。

聞かれるたびに売り場を確認して、お客様に状況をお伝えしました。

そしてお客さんが「どうしようかな」と言いながら考えている間にレジの列はどんどん長くなって、待っているお客さんがイライラしている様子なのがわかりました。

私は「大変申し訳ありませんが、横で少しお待ちいただけますか」と言った時に、そのお客さんはようやく、後ろにたくさん商品を持った人が並んでいることに気がついたようです。

お年寄りには親切にしたい、でも特別なことをしてしまうと他のお客さんに迷惑をかけてしまいます。わずかな時給でいろいろ考えたり、神経を使わなくてはいけないのもコンビニバイト。

辞めた今でも、「あのときはどうしたらよかったのかな」などと考えてしまうこともあります。

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